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2012.01.18

iPodで語学の勉強♪ 続き

iPodの裏側の鏡面に日本の会社の研磨技術がつかわれていたのをご存知でしょうか?

そのことを知ったのは、スティーブ・ジョブズ氏の追悼番組でした。

iPodの裏側の鏡面を研磨したのは、新潟市の株式会社小林研業です。
会社設立は昭和37年、ステンレス、アルミニウム、マグネシウム、チタンなどの各種金属の研磨技術をもつ5人の従業員からなる会社です。

インタビューで、代表の小林氏がジョブス氏のエピソードを語っていました。
iPodの裏側は0.5mmという極薄いステンレスなのですが、若者に受け入れられるようこのステンレスに鏡面加工を施してほしいと、アップル社からオーダーがきたのでした。
iPodの裏側のステンレスを、鏡のように光るまで徹底的に磨き直すよう何度も告げられたと小林氏は話していました。

ステンレスに鏡面仕上げをするには、バフ研磨と呼ばれる方法が一般的です。柔らかい磨き布(バフ)に研磨剤をつけ、バフを回転させてそこに磨く製品を当てて磨いていきます。
そのバフの番手の数字が大きいほど、バフの砥粒が細かくなり光沢が増すという仕組みです。

通常の研磨は400番~600番です。700番~800番となると鏡面研磨といわれ、ガラスの鏡と同等のレベルになります。iPodの裏側の鏡面は、最終的には1000番のレベルにまで高まったそうです。

ピーク時には5人の職人で月産3万~4万個を納めた小林研業ですが、価格面で国際競争に勝てず、2006年、メーカーは品質管理のめどが立つと研磨工場をすべて中国に移転してしまいます。

しかし職人技は廃れません。小林研業は光らないと言われていたマグネシウムを研磨して光らせることに成功し、現在はマグネシウム研磨に力を入れているとのことです。

それにしても、iPodの裏側の鏡面が従業員5人の会社によって研磨されていたとは驚きです。

世界に誇る素晴らしい技術を持つ日本の中小企業に頑張ってほしいです!

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